忍者ブログ

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Q.印刷物の完成品を納品する前に、完成品と同じ色、同じ紙、同じ質感の見本を見せて欲しいんですが。

これは時々聞きますが、
良識のある皆さんならおわかりのように、無理な相談です。
ホンモノと全く同じ見本を見せるには、ホンモノを作るしかありません。
ホンモノを2回作る代金を払っていただけるなら、ホンモノと全く同じ見本はお見せできますが、
その見本がお気に召さなかったときは、さらにもう一度ホンモノと全く同じ見本が必要になるじゃないかと思うので、
まあ2回では収まらないでしょう。
また、クライアントのほうもそこまでして必要かというとそうでもなさそうです。

ということで最近の校正。
<1>DDCP、デジタルコンセンサス(デジコン)など
デジタル的に実際の刷り色をシミュレーションした簡易的な校正刷りです。最近は、ほっとんどこれです。大筋としてカラープリンターやPDFよりも実際の色に近いです。(中には、プリンター、大判プリンターの色味をしっかり調整している会社もあり、その場合はプリンターでも十分近い)が、紙は専用なので、紙の質感まではシミュレーションできません。また、機種によっては用紙がややクリーム色で、薄いパステルブルーがやや緑に近くなることもあります。ってな感じで、プリンターよりは◎というレベルの校正です。

<2>本紙色校正刷り
これは実際の紙、実際のインクを使って小さい機械で試し刷りをするのですが、ほんとのところは本印刷と同じ色にはならないことも多いです。紙、インク、機械すべてが校正刷り用のもので、実際の印刷用とは違うからです。機械の大きさも違えば、紙を突っ込む方向も違うこともあり、校正と印刷とで、色をぴたりと合わせるのがなかなかむずかしいようです。高い割にはそんな感じなので、最近はあまり使われていません。

<3>本機校正
どうしてもというお客様のために、最近よく使う手がこれです。実際の機械、実際の紙、実際のインクで、少し刷ってしまおう、という校正です。2回するのに近いのですが、ほぼ仕上がりと同じ色での校正が可能です。ただし、たっかいです。

<4>プリンター校正
最近案外多いのが、カラープリンター出力での校正です。この経済情勢下、費用重視の面もかなりあり、色についてはこだわらないから安く作りたいという場合におすすめです。


最後に、
型押し(エンボス)、ラミネート(PP貼り)、型抜きなども、事前の見本はむずかしいです。



と、そういうわけで、
大学を出てからパンフレット制作一筋の私としては、
印刷物を作るときは、「想像力」を働かせていくことが最も大切、と助言いたしますです。






PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

この記事へのトラックバック

この記事にトラックバックする

カレンダー

04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31

フリーエリア

最新コメント

最新トラックバック

バーコード

ブログ内検索

フリーエリア